【貸借対照表】B/Sについて解説!「ネットネット株」についても理解しよう!

アドホック
こんにちは!今回は貸借対照表について解説します。
ヘルシー
金持ち企業の見つけ方を見つけましょう!
決算書は、損益計算書(P/L)、貸借対照表(B/S)、キャッシュ・フロー計算暑(C/S)の三部構成です。
今回はその中の貸借対照表(B/S:Balance Sheet)について一緒に勉強していきましょう!
B/Sを通じて、企業の財務状態を確認することができます。
投資対象(成長株投資、割安株投資など)や投資期間(短期、長期など)によって、株式投資に対する考え方は十人十色です。全世界株式ETFやS&P500連動型ETFを主軸とした長期投資が、私の基本的スタンスです。それに加えて個別株投資を実践しています。
個別株投資に関しては、「成長株」への「長期投資」を基本スタンスとしてます。私の記事の閲覧に際して、そのスタンスに伴うバイアスが入ることを前提に、お読みいただければ幸いです。
アドホック
「成長株」とは、売上や利益の増加が続いており、今後もそのトレンドが続く企業の株です。「グロース株」とも呼ばれます。
ヘルシー
「割安株」とは、本来の企業の価値と比べて、株価が割安な状態の企業の株のことです。「バリュー株」とも呼ばれます。
投資は自己責任でお願い致します!

貸借対照表 (B/S:Balance Sheet)とは?

企業の「財政状態」を知ることができます。

具体的には企業が保有する資産や負債について情報を得ることができます。

まずは下の図をご覧ください。

B/Sを図で表現すると、左側に企業が保有する資産を、右側に企業が抱えている負債を記載します。

資産が負債よりも多ければそれは「純資産」となります。

左右で金額が一致することから、バランスシートとも呼ばれています。

アドホック
投資するなら純資産が多い企業を選びたいですよね!
反対に資産よりも負債が多い企業も存在します。そのような企業は、経営継続に赤信号が点滅中の場合です。
この場合、負債と資産の差引きは「債務超過」と呼ばれます。
ヘルシー
投資した企業が倒産してしまうと、株券が紙切れになってしまいます…

貸借対照表(B/S)で財政状態を把握する!

純資産および自己資本比率の確認

B/Sを見る場合、まずは純資産がどれくらいあるのか、もしくは債務超過になっていないか、この点に注目します。

特に純資産は、株主に帰属する部分ですので、しっかり確認しましょう!

ヘルシー
純資産は企業の所有者である株主のものなのですね!
アドホック
さらに大切な視点は、資金の調達の様子を把握することです。
純資産は株主に帰属する部分と説明しましたが、具体的には下記のような内訳になっています。
純資産は簡単に整理すると「元手」と「利益の累積額」です。
事業を開始するに際して、株主から出資したお金が「元手」になり、具体的には「資本金」や「資本余剰金」が該当します。
そして事業を行うことで積み上げた利益は「利益余剰金」として計上されます。
ヘルシー
よくニュースなどで耳にする「内部留保」とは「利益余剰金」のことです!
アドホック
純資産が多い場合、単に出資金である元手が多いのか、それによって生み出された利益が多いのかも確認しておきましょう!
ヘルシー
利益余剰金が多くて、さらに利益余剰金が毎年右肩上がりで増加している企業に投資したいですね!
また純資産は企業の保有する資産であることから「自己資本」と呼ばれます。
一方の負債は、銀行からの借入などで調達した資金ですので「他人資本」と呼ばれます。
自己資本がどれくらいあるのか、しっかり確認しておくことは非常に重要です!

具体的には「自己資本比率=純資産/総資本(負債+純資産)」をチェックしておきましょう!

ヘルシー
一般に自己資本比率が高い企業は、倒産リスクは低くなります!
アドホック
自己資本比率を高める方法は、利益余剰金を積み上げて、内部留保を多くすることが王道です。他の方法として、利益に貢献していない遊休資産などを処分して、総資本そのものを圧縮することでも、自己資本比率を高めることができます!
ヘルシー
自己資本比率が高いと、金融期間からの信用力が上がり、新規の資金調達も行いやすいメリットもあるようです!

資産は「流動」と「固定」に分けて考える!

資産と負債は、「現金しやすいかどうか」でそれぞれ流動資産・固定資産、流動負債・固定負債に分けて考えます。
ヘルシー
おおよそ「1年以内」に現金化もしく支払いされるかどうかで区別します!
実際のB/Sの記載を見てましょう!

このように資産を記載する場合、流動資産と固定資産に分けて内訳を記載します。

ここでは割愛しますが、負債の部も同様に、流動負債と固定負債に分けて記載します。

流動資産は現金化しやすい資産

まずは「売掛金」と「買掛金」について確認しましょう!

「売掛金」と「買掛金」(accounts receivable & accounts payable)
例えば製造業を考えてみます。原材料を仕入れて、自社で製造して商品にして、取引先に販売するようなケースです。
まず原材料の仕入れます。仕入れた原材料は会社にとって資産になります。この原材料を加工して自社製品を製造・販売することで、会社に利益を生み出します。ここで原材料の仕入れには費用が発生していますが、これを「買掛金」という負債として認識します。原材料の仕入れコスト(資産)と買掛金(負債)は表裏一体です。基本的に仕入れ代金は後日現金で支払われることになり、それと同時に買掛金という負債がなくなることになります。
次に原材料を加工して製品が完成し、実際に製品が売れた場合について考えます。製品は会社にとって資産です。この製品を取引際に販売した場合、その販売代金を「売掛金」という資産として認識します。後日、取引先から製品の売上だ金を現金で回収することで、売掛金はなくなります。
ヘルシー
「買掛金は流動負債」で「売掛金は流動資産」です!
アドホック
一般に「(売掛金+在庫)-買掛金」は「運転資本」と呼ばれます。売れた製品(売掛金)とまだ売れていない製品(在庫)の合計金額と、原材料費(買掛金)の差額が、その企業のビジネスを回すのに必要な資金と考えられます。

次に「受取手形」を確認しましょう!

受取手形とは、債務者が債権者に対して、一定期日に一定場所(基本的に取引銀行)で手形金額を支払う約束をした有価証券のことです。

アドホック
受取手形の決済期日は60日先や90日先などの設定が多く、現金化にかかる期間は、売掛金よりも少し長いイメージです。
ヘルシー
万が一、手形の発行先が受取期日に倒産していた場合、お金を受け取ることができません!!
最後に「棚卸資産」についてです。
棚卸資産は販売前の在庫のことです。すぐに売れる状態の製品から、仕掛品(製造途中の製品)や原材料なども棚卸資産になります。
棚卸資産は、これまで紹介した売掛金や受取手形と比較して、現金化できるまでに時間がかかることが見込まれます。また現金化できる保証のない流動資産とも言えます。
ヘルシー
同じ流動資産でも現金化までのスピードや現金化までのリスクが異なるのですね!
アドホック
そうですね!特に最も換金性の高い資産として「当座資産」という用語は知っておきましょう!

当座資産とネットネット株

当座資産=現金預金+有価証券+売掛金+受取手形
売掛金や受取手形については解説した通り、現金化までの時間がかかるものの、大きなトラブルがない限り換金性は非常に高いと考えられます。
一方、同じ流動資産でも棚卸資産となると、換金性が低下することも前述の説明でご理解いただけると思います。
そして流動資産の中でも特に換金性の高い資産のことを「当座資産」と呼び、上のように計算されます。
ヘルシー
換金性の高さは重要です!「Cash is king !!」
さらにこの当座資産に注目して、割安株(バリュー株)を探し出すことができます。
ネットネット株
 (当座資産ー負債総額)×2/3≧時価総額
株価が資産に対して割安かどうを表す指標として「PBR」が有名です。
PBRは企業の保有する「純資産」に対して、株価が割安かどうかを判断する指標です。
ネットネット株は、資産の中でも換金性の高い「当座資産」を資産として着目し、負債に対して現在の株価が割安な株になります。
ヘルシー
換金性の高い資産が多いほど、有事の際の資金繰りにも余裕が出ますよね!
アドホック
バリュー株投資を実践する人は、ぜひネットネット株について理解しておきましょう!

負債も「流動」と「固定」に分けて考える!

まずはB/Sにおける負債の部の記載を見てみましょう!
資産の部と同じように、流動負債と固定負債に分けて記載します。
ヘルシー
買掛金とは、製品の原材料費など、後日現金で生産する費用のことでした!
短期間で返済する必要があるので、「流動」負債になります。
返済期日まで期間の短い短期借入金はもちろん流動負債になります。
長期借入金に関しても、返済期日が1年以内のものは、固定資産から流動資産へ振り替えます!
ヘルシー
「流動」か「固定」かの判断目安は、「1年以内かどうか」でしたね。
次に引当金という用語について確認しましょう!
引当金 (allowance, provision)
引当金とは支払い義務が確定していなものの、将来的に支払う可能性が高く、その金額が具体的に見積もることができる場合に計上する費用ものです。
例えば景気後退期で中小企業の倒産リスクが高くなるような状況の際に、銀行が融資先の倒産リスクに備えて、「貸倒引当金」を計上します。倒産した場合に未回収となる金銭債権を、負債として計上することになります。
先ほどの流動資産の項目に「貸倒引当金」が計上されていましたが、マイナスになっていたのは金銭債権を回収できないことを見込んで資産から減額していたということになります。
「賞与引当金」は1年以内に従業員に支払われる予定のボーナスを、予め流動負債として計上しているという意味になります。
「退職給付引当金」は支払い予定の退職金のことになります。数年後の将来の退職者への支払いを見込んでいるため、流動負債ではなく、固定負債として計上しています。

財務健全性を貸借対照表(B/S)で俯瞰する!

ではここまでの知識を総動員して、財務健全性について再度考えてみましょう!

まずは自己資本比率を確認します。

自己資本である純資産が多いほど、財務健全性が高くなります。

債務超過になってしまっている企業には、余程の投資理由がない限り、株式の購入は控えています。

アドホック
さらに「流動」と「固定」をキーワードに深掘りしていきます!
資産の中でも換金性の高いものが流動資産の中の当座資産でした。
一方の固定資産は、換金性が低い資産ですが、製品を製造するための工場や設備機器など、企業活動のために長期保有を前提としている資産になります。
この固定資産を維持する為の財務的な余裕があるかどうかを確認することで、より企業の財務健全性が見えてきます。
下の図をご覧ください。
最も財務健全性が高いのは、図の左側のように、固定資産よりも純資産が大きい状態です。言い換えると、自己資本(純資産)で固定資産を全てまかなうことができている状態です。
ヘルシー
自己資本比率が高いことの重要性がわかりますね!
最も財務健全性が低いのが、図の右側の状態、固定資産を純資産と固定負債でまかなえない状態です。
固定負債の多くは長期借入金です。長期借入金は名称の通り、返済予定を長期に設定していますので、すぐに返済をする必要はありません。しかし流動負債は、短期借入金や買掛金など、すぐに支払いをしなくてはならない負債です。図の右側の状態は、負債の返済に追われながら固定資産を維持しているような状態であり、財務的には厳しい状態と考えられます。
最後に図の中の状態、純資産と固定負債が固定資産を上回っている状態です。固定資産を維持に、長期借入金などの返済に時間的猶予のある固定負債でまかなえている状態であり、財務状態が短期間で悪化する可能性は低いと考えられます。
ヘルシー
他人資本である負債の中でも、固定負債は計画的に返済できるので、流動負債よりもコントロールしやすいのですね!
借入金なのに他人「資本」と表現することがあまり分かっていませんでしたが、固定資産の維持のための固定負債は、「期限の利益」を得ているという意味でも、資産性があると考えられるようになってきました!

株の買い時を貸借対照表(B/S)を利用して判断する!割安株(バリュー株)の投資判断!

最後にこれまでの復習も兼ねて、B/Sを用いた投資判断の例を提示したいと思います。

割安株(バリュー株)投資における買い時の判断です!

資産性に注目した場合の割安の判断として、ネットネット株を紹介しました。

実際に下の例を用いて、投資判断をしてみましょう!

ネットネット株
 (当座資産ー負債総額)×2/3≧時価総額
当座資産=現金預金+有価証券+売掛金+受取手形=100,000+25,000+100,000=225,000万円になります。
負債総額は210,000万円です。
さらに「引当金」を資産から差し引く必要があります。
資産の部に貸倒引当金6,000百万円が計上されていますので、これは資産から差引きます。
以上より、左辺は(当座資産-引当金-負債総額)×2/3=(225,000-6,000-210,000)×2/3=6,000百万円(60億円)となります。
ヘルシー
次は右辺です!「時価総額=株価×発行済み株式数」です!
ここでは発行済み株式数を200万株(2百万株)としましょう。
株価が2000円の場合、時価総額=2000円×2,000,000円=4,000,000,000円(40億円)になります。
ヘルシー
株価2000円の場合、ネットネット株の基準に該当しますね!
株価が3000円になると、時価総額=3000円×2,000,000円=60,000,000,000円(60億円)になります。
ヘルシー
株価3000円以下なら買い時と判断できますね!
経営状況によって財務状況は変化していきますので、決算の度に購入株価の水準を確認していきましょう!
アドホック
資産に対して割安かどうかを判断する指標に「PBR」も有名です。
こちらも確認してみましょう!
「PBR=株価/BPS(1株あたり純資産)」です。BPS:Book value Per Shareの略称です。
「BPS=純資産/発行済み株式数」になります。
「純資産」はB/Sで資産と負債の差として計上されるものでした。
今回は純資産は122,000百万円で、発行済み株式は2000万株(20百万株)としていましたので、
BPS=122,000/20=6100円になります。
では先ほどと同じように株価が3000円の場合を考えてみましょう。この場合「PBR=3000/6100=0.49」になりました。
株価3000円ではPBRの観点からも割安と考えられます。
アドホック
このように投資判断の具体的な金額を定めることができれば、売買のタイミングを判断できます。
ヘルシー
ネットネット株であることを理由に2500円で株式を取得した後に、次の決算が出る前に株価が3000円まで上がったら、一度売却するのもいいですよね!
売却理由は、買った時の理由であるネットネット株の基準から外れたからです!

おわりに

アドホック
お疲れ様でした。今回は貸借対照表(B/S)について解説しました。
ヘルシー
企業分析をしていると色々な情報に影響を受けてしまいますが、決算書の数字は企業経営を客観的に表現しているので、その理解は本当に重要ですね。
アドホック
特に財務健全性の判断にはB/Sを確認することをお勧めします!
ヘルシー
ネットネット株もぜひ見つけてみたいです!
保有している企業のB/Sは定期的に確認する習慣をつけてください。
明確な理由がなく年々自己資本比率が低下しているなど、明らかな財務状態の悪化が判明した場合には、
投資撤退の決断を迫られます!
アドホック
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!
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