【新型コロナウイルス感染症】COVID-19の総整理!「検査診断」を中心に解説!

アドホック
こんにちは!今年は新型コロナウイルスの感染拡大で激動の年になりました。
ヘルシー
未曾有の事態に職場も相場も大混乱でした
新型コロナウイルスについて、これまでにわかっている知見をまとめてみようと思います。
「with コロナ」「after コロナ」という言葉が飛び交うように、すぐに解決する問題ではありません。
少なくとも「年単位で考えるべき問題」と見解を示している有識者もおります。
この段階で知識を整理しておくで、皆さんの今後の計画を立てる上での参考になると思います。
2020年12月末時点で得られた情報を利用して作成した記事になります!
ヘルシー
細菌とウイルスの違い」について確認したい場合は下の記事をご覧ください!
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アドホック
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ヘルシー
どちらも「目次」から関連セクションに飛べますよ!

新型コロナウイルスのパンデミック

2019年12月末、中国湖北省において、重篤な肺炎の集団発生が世界保健機関(WHO:World Health Organization)へ報告されました。のちに新型コロナウイルス(SARS-CoV-2:severe acute respiratory syndrome coronavirus 2)が感染の原因ウイルスであることが同定されました。

新型コロナウイルス感染症は全世界に拡大。2020年1月末にはヒトーヒト感染が確認され、新型コロナコロナウイルス感染症が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC:Public Health Emergency of International Concern)」であると宣言。

日本では、PHEIC宣言と同時期に、新型コロナウイルス感染症は「指定感染症」および「検疫感染症」に指定され、対策本部が設置されました。国内感染例が確認されるようになり、2月上旬の横浜港でのクルーズ船での感染発生、2月中旬の北海道の雪まつりでのクラスター発生などが、連日にわたって報道されることになりました。

2月11日に新型コロナウイルス感染症COVID-19(coronavirus disease 2019)と命名、その後の感染拡大や重症例の発生が相次ぎ、3月11日にはWHOによるパンデミック(世界的大流行)を宣言をしました。

ヘルシー
2009年の新型インフルエンザ以来、11年ぶりのパンデミック宣言でした!

臨床像および経過

ウイルスに感染して5日前後の潜伏期間で、症状を発症するとされています。

初期症状は発熱、咳嗽、咽頭痛、鼻汁、頭痛および倦怠感などの感冒症状が主体です。味覚障害や嗅覚障害を伴うこともあります。

肺炎に進展すれば呼吸困難を自覚します。

また重症化による血液凝固異常によって、脳梗塞や心筋梗塞などを合併することもあります。

ヘルシー
感冒症状を主体としつつも多彩な症状を呈します!
臨床経過に関して、約80%が軽症にとどまると報告されています。

Spectrum of disease (N = 44 415)
・Mild: 81% (36160 cases)
・Severe: 14% (6168 cases)
・Critical: 5% (2087 cases)

引用:Zunyou Wu, Jennifer M McGoogan. Characteristics of and Important Lessons From the Coronavirus Disease 2019 (COVID-19) Outbreak in China: Summary of a Report of 72 314 Cases From the Chinese Center for Disease Control and Prevention. JAMA. 2020;323:1239-1242.

中には重症化してしまうケースがあります。

この報告では、罹患者の14%は、息切れに加えて、呼吸数増加、酸素飽和度低下などsevereな兆候が認められました。

さらに罹患者の5%は、呼吸不全や敗血症、多臓器不全などのcrtitical重篤な状態を陥ったと報告されていま

ヘルシー
この論文の発表以降、無症状例が多く存在していることが報告されていますので、軽症例の割合はさらに高いと思います。
ただウイルス変異により、さらに重症化する頻度の高い変異種が出現する可能性があります。
また下記のような重症化リスクがある方は、特に注意が必要です!
CDCホームページを参考にまとめています
・肥満
・喫煙者
・妊婦
・生活習慣病(高血圧、糖尿病)
・呼吸器疾患(気管支喘息、COPD)
・循環器疾患(心不全、冠動脈疾患、心筋症)
・脳血管疾患
・悪性腫瘍
・認知症
ヘルシー
高齢者も注意が必要です!

検査診断

検査方法は①遺伝子検査、②抗原検査、③抗体測定の3つに大別されます。

まず初めに検査全体の概略図をご紹介します。

引用:厚生労働省ホームページ

まず遺伝子検査と抗原検査で陽性と判断されれば、感染の確定診断です。

また抗原検査(定性)で陰性であっても、感染を否定できないことを確認しておきましょう!

遺伝子検査(PCR検査)

最も重要な位置付けの検査です。

ウイルスに特異的なRNA配列を、特殊な技法で増幅し、ウイルス遺伝子を検出する方法です。

感度90%以上、特異度はほぼ100%と考えられている検査で、確定診断の要の検査です。

ヘルシー
増殖に必要なサイクル数で、ウイルス遺伝子の数を推定することもできます!
少ない増幅サイクルで陽性となる場合には、ウイルス遺伝子数が多いと推定できます。
反対に陽性までに多くの増幅サイクルが必要となる場合には、ウイルス遺伝子数が少ないと推定され、この場合は感染性を示すウイルスが分離されにくいことに注意が必要です !

抗原検査法

抗原検査は定性検査と定量検査に分けられます。

定性抗原検査は、陽性か陰性かを目視で確認できる簡便で迅速性に優れた検査です。

まず鼻咽頭や鼻腔から検体を採取します。その中にウイルス抗原が含まれる場合、その抗原と検査キットの抗体(標識抗体)が結合します。標識抗体と抗原の免疫複合体は、検査キットのセルロース膜状を移動し、あらかじめ検査キットにセットされている捕捉抗体にトラップされ呈色します。

抗原が含まれない検体の場合、捕捉抗体にはトラップされず、呈色もされません。

以下のイメージ図でご参考にしてください。

引用:浜松ホトニクス株式会社ホームページ

ヘルシー
イムノクロマトグラフィー法と呼ばれる検査方法です!
アドホック
定性検査は簡便性と迅速性に優れた素晴らしい検査です。
ただ一点、感度がやや低いという欠点があります。
感度と特異度
検査方法には感度と特異度があります。
感度とは、ある疾患を有するヒトにおいて、検査で陽性と判断される割合のことです。
特異度とは、健康なヒトにおいて、検査で陰性と判断される割合のことです。

ここでは下記の点だけ覚えておいて下さい!

感度の高い検査→除外診断に有用
  e.g. 感度100%の検査方法で陰性であれば、その疾患への罹患は否定されます。

特異度の高い検査→確定診断に有用
  e.g. 特異度100%の検査方法で陽性であれば、その疾患に罹患していると診断されます。

アドホック
仮に定性抗原検査が陰性でも、ウイルス感染が完全に否定されるものではないということになります。臨床症状や濃厚接触のエピソードなどから感染を疑う場合には、追加で遺伝子検査(PCR検査)を行います。
定量抗原検査は、上記の定性抗原検査よりも高感度の検査です。遺伝子検査に近い検査結果が確認されており、厚生労働省は、この定量抗原検査は確定診断に用いることが可能と説明しています。

抗体測定

血液中の特異抗体を測定する方法です。

血液を使用する検査であることから、海外ではこの抗体測定検査のことを血清検査と呼ぶがあります。

抗体は、発症から1週間ほどで上昇すると考えられています。

ヘルシー
抗体は免疫グロブリン(Immunoglobulin)のことです。免疫グロブリンの構造の違いによって、IgG、IgM、IgA、IgD、IgEの5種類があります。ウイルス感染症ではIgMとIgGが主に活躍します。
一般に「感染初期にIgMが上昇し、その後の抗体のクラススイッチにより、IgGが上昇する」というのがウイルス感染症の時の抗体の推移になります。
ただCOVID-19ではIgMとIgGがほぼ同時に上昇してくる特徴があるとされていますが、その詳細はまだ明らかになっていません。
下の図で、紫で示されたIgMと緑で示されたIgGが同時に上昇しているのがお分かりいただけます。
検出方法の一例をご説明します。
まず検査キットには検出用の抗原が用意されています。そこに血清中に存在する検査対象の抗体(IgMとIgG)が反応します(固相化)。
次に検査対象の抗体に、さらに検出用の抗体を反応させます。検出用の抗体には酵素標識をしておくことで、その活性を検出することができます。
イメージは下の図です。
ヘルシー
この検査方法をELISA(enzyme-linked immunosorbent assay)法と呼びます!

検査方法の提供企業

各種検査を提供している会社を列挙しておきます。

遺伝子検査(PCR検査)
栄研化学株式会社、杏林製薬株式、キャノンメディカルシステムズ株式会社、タカラバイオ株式会社、富士フィルム和光純薬株式会社、株式会社スディックスバイオテック、株式会社ミズホメディー、株式会社ダナフォーム、株式会社医学生物研究所、株式会社島津製作所、東洋紡株式会社、ライフテクノロジーズジャパン株式会社、ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社、BGI社、CerTest社、ELITech社、KogeneBiotech社、SD Biosensor社 etc.
定性抗原検査
富士レビオ株式会社、デンカ株式会社 etc.
定量抗原検査
富士レビオ株式会社 etc.
抗体測定検査
アボット社、ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社 etc.

感染症数理モデル

ここでは概念だけ簡単に紹介します。

ある集団における感染の拡がりを、数式を使用して記述することに感染症数理モデルは始まりました。

例えば新型コロナウイルスのように人から人に直接伝搬する感染症に対しては、「SIRモデル」と呼ばれる数理モデルが用いられます。具体的には、感受性者(Susceptable)、感染者(Infectious)、回復者/隔離者(Remoed/Recovered)に分け、微分方程式で表現されます。

ヘルシー
難しいですね…ただ数式で感染拡大のモデルを表現できれば、変数を色々と調整することで、複数のシナリオが想定できそうですね!
アドホック
その通りです!この数理モデルは政策判断などのエビデンスになっていますよ!
ヘルシー
人との接触を「8割」削減することが呼びかけられましたが、これも数理モデルに基づいて算出された数字だったんですね!
最後に「基本再生産数」という用語だけ覚えておきましょう!
「ある感染症に対して原因が感受性を持つ集団の中で、典型的な1人の感染者が感染性を有する期間に、再生産する二次感染者数の平均値」です。
簡単に表現すると「一人の感染者が、他の何人に感染症をうつしてしまうか?」を数字で表したものとお考えください。
この数字が「1」より大きい場合は大規模な流行が発生する可能性が高まりますが、「1」を下回れば流行は自然消滅すると考えられています。
アドホック
この基本再生産数も数理モデルによって計算される指標になります!

おわりに

アドホック
お疲れ様でした。今回はこのあたりで一区切りにしたいと思います。
ヘルシー
検査の項目について、原理まで確認できて勉強になりました!
治療薬やワクチンについても解説していますので、ご覧ください。
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アドホック
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!
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