【株価と金利】金融緩和は株高の追い風!その理由を初めから丁寧に解説!

アドホック
こんにちは!今回は株価と金利のお話をしたいと思います。
ヘルシー
一緒に勉強していきましょう
2020年3月の大暴落は、良くも悪くも、株式投資が注目される結果となりました。
また新型コロナウイルス感染症のパンデミックは、従来の働き方の見直すきっかけとなり、また就業の不安定化など契機に、資産形成にも目を向けられるようになりました。 
ヘルシー
「老後2000万円問題」が世間を賑わせていた状況も、資産形成の必要性の自覚に拍車をかけましたね!
その中で私も株式投資を本格的に始めています。
ここではこれまで勉強したことを中心にお話をしていきたいと思います。
この記事について
新型コロナウイルス感染症拡大が契機となり大規模な金融緩和が世界中で施行されたことで、株式投資の魅力がさらに高まった背景をご説明しています。
投資対象(成長株投資、割安株投資など)や投資期間(短期、長期など)によって、株式投資に対する考え方は十人十色です。全世界株式ETFやS&P500連動型ETFを主軸とした長期投資が、私の基本的スタンスです。それに加えて個別株投資を実践しています。
個別株投資に関しては、「成長株」への「長期投資」を基本スタンスとしてます。私の記事の閲覧に際して、そのスタンスに伴うバイアスが入ることを前提に、お読みいただければ幸いです。
米国株投資を前提に記事を作成していますが、基本的な考え方(総論)は日本株などにも当てはまる内容になります。
投資は自己責任でお願い致します!

理論株価と長期金利

アドホック
株式に限らず、債権や不動産、仮想通貨など投資先はたくさんありますね。
ヘルシー
どれもメリット・デメリットがあると思いますが、株式に重点を置いている理由を教えてください!
アドホック
シンプルに株式に有利な環境だからです!
ただ株式以外の投資先もチャンスがあふれていますので、株式以外に魅力がないと言いたいわけではないこと、誤解しないようお願い致します。
ヘルシー
確かにビットコインなどの仮想通貨もお祭り騒ぎですよね!

まず株式に有利な環境にてついて、その背景を一緒に勉強していきましょう!

まず株式投資で利益を得る方法について、

最もシンプルな方法は、保有した株式が値上がりしたタイミングで売却し、その差額を得る方法です。

ヘルシー
インカムゲインですね!

そして現在の状況は、株価が値上がりしやすい状況と考えられており、それをもって株式に有利な環境と表現しました。

ヘルシー
「現在の状況」というのは、具体的にどのような状況ですか?
アドホック
FRBの金融緩和による低水準の政策金利の維持とマネーサプライの増加です!
新型コロナウイルス感染症の拡大で、人や物の移動が制限されたことで、実経済はボロボロになってしまいました。それを救うために米国連邦準備理事会(FRB:The Federal Reserve Board)が金融緩和を行っています。
これに関しては次のセクションで補則します。
ここではFRBの金融緩和として政策金利が大幅に引き下げられたとご理解ください。
ヘルシー
政策金利と株価はどのように関係しているのですか?
では理論株価の算出方法をお示しします。
ヘルシー
よく分かりません…
一緒に確認していきましょう!
まず株価の上昇要因として、その企業が「利益」の上昇が挙げれることは納得できると思います。なので分子には利益を表す「E」が記載されています。
ヘルシー
問題は分母ですよね!分母が小さくなれば理論株価が高くなるのですよね。
そうすると…企業の成長率「g」が大きくなるほど理論株価が高くなるのは理解できます!!
アドホック
その調子です!では最後の「r」ですね。数式から「r」が小さいほど理論株価が高くなることはお分かりいただけると思います。
「r」はさらに「i」と「p」に分けられます。
「p」は投資家が株式投資に対して支払うリスク・プレミアムですが、肝心なのは「i」の「無リスク資産の金利」です!
具体的には米国長期国債の金利がこの「i」に相当します!
ヘルシー
米国長期国債の金利が低いと、理論株価が高くなるということですね!
アドホック
その通りです!
ここで改めて理論株価の各項目を見てみましょう。
ある個別株の理論株価を念頭におくと、「E」は企業の利益、「g」は企業の成長性でした。つまり投資先の企業の個別要因になりますね。
一方の「i」は米国長期国債の金利で、これは各企業の要因ではなく、マクロの要因になります。
つまり長期国債の金利が、株式の投資環境を決定していると考えられます。
・長期国債の金利が低い環境では、理論株価が上昇するため、株式が有望な投資先となる。

政策金利と長期金利

ヘルシー
FRBが決定するのが政策金利でした。長期金利とはどのように違うのでしょうか?
ここで用語の整理をしましょう。
まず金利は「短期金利」と「長期金利」に分けられます。
米国であればFRB、日本であれば日銀が政策金利をコントロールしていますが、この政策金利は「短期金利」になります。
アドホック
では肝心の長期金利の構成要因を確認しましょう!
長期金利は政策金利に市場参加者の判断が加わることで決まります。
市場判断は期待インフレ率、期待成長率、リスク・プレミアムの分けられます。
期待インフレ率:インフレ率が高くなる見込みが強くなると、長期金利は上昇します。
期待成長率:国内総生産(GDP)が高成長している場合に、長期金利は上昇します。
リスク・プレミアム:投資家の判断。財務健全性が低い場合にプレミアムが上昇します。
アドホック
政策金利とインフレは密接に関連しています。次のセクションで解説します!
期待成長率が高い状態では、さらなる成長のために資金調達が積極的に行われます。資金需要が高い環境であれば、金利が高いことが許容されます。
大事な点は、長期金利の土台は政策金利であるという点です。
・長期国債の金利が低い環境では、理論株価が上昇するため、株式が有望な投資先となる。
・長期国債の金利は、FRBなど中央銀行による政策金利に大きく影響を受ける。

FRBによる政策金利の考え方

ヘルシー
だんだん分かってきました!
特に政策金利が非常に重要であることが理解できました!
アドホック
政策金利を決定するのはFRBです。ではそのFRBの考え方を学びましょう!

FRBは2つの大きな使命を負っていて、まずはそれを知るところから始まります。

デュアルマンデート

-Dual mandate-

①雇用の最大化

②物価の安定化

アドホック
順番に確認していきましょう。まずは「雇用の最大化」についてです。

雇用の最大化とは、失業率が自然失業率まで低下することと考えられます。

自然失業率は下記のように説明されます。

物価水準が安定し、実質賃金による労働市場の需給が調整された長期均衡状態における失業率。完全雇用が達成された状態での失業率に近いとされています。米経済学者のフリードマンは、財政金融政策によって自然失業率よりも失業率を低下させることはできないとしています。

引用:大和証券ホームページ

ヘルシー
失業率ゼロというのは、基本的に不可能ということですね!
そこでFRBは、この自然失業率に近づけることを目標にしています。

具体的には、失業率が自然失業率に上回るときに金融緩和(政策金利の引き下げ)を行うのです。

ヘルシー
政策金利が低下すると、どうして失業率が改善するのですか?
政策金利の低下による失業率低下の流れ
① 政策金利低下により、借金をしやすい環境になる。
②-1 借金をして、家や車を購入する個人が増える。
②-2 借金をして、設備投資や工業建設などをする企業が増える。
③ 経済が活性化する。企業は雇用を増やし、就業する人が増える。
④ 失業率が低下する。
ヘルシー
なるほど!理解できました!
アドホック
今度は「物価の安定化」です。

金融緩和により失業率が低下することはいいことですよね。

それであれば、政策金利はいつも低水準にしておくのは悪くないことのように思いますよね。

ただそこにはインフレのリスクが潜んでいると考えられています。

金融緩和の長期継続によるインフレの懸念
① 政策金利の低下により、失業率が低下する。
② 失業率が自然失業率よりも低下する
③ 雇用市場が逼迫する(職業のパイが少なくなる)。
④ 労働者の賃金の上昇圧力となる。
⑤ 賃料が上昇、物価が上昇する。

イメージを優先してご説明していることをご理解ください。

ヘルシー
失業率とインフレ率は反対方向に動くのですね!
実はこの関係は「フィリップ曲線(Phillips Curve)」と呼ばれています。

失業率の増加はインフレ率を低下させる一方で、失業率の低下はインフレ率を増加させるということですね。

ヘルシー
金融緩和で失業率を低下させても、その後のインフレにより、物価が不安定になる可能性があるのですね!
アドホック
FRBはインフレにならないギリギリの失業率に落ち着くように、政策金利を調整することを目指しています。
ここまでのお話はご理解いただけたでしょうか?
次の用語が存在することが腑に落ちば、完璧です!
NAIRU (non-accelerating inflationary rate of unemployment)
=インフレを加速させない失業率

これがFRBの目標とする失業率になります。

なお一般にインフレ率のターゲットは2%であることを覚えておいてください!

アドホック
ではこのNAIRUを低く抑えるために、FRBによる政策金利の調整の様子をイメージしてみましょう!
政策金利の調整のイメージ
・料理の火加減のように柔軟に政策金利を調整しています。
・例えば経済が加熱気味であれば(失業率が低過ぎれば)、政策金利を引き上げることで、借金に躊躇する環境にすることで、経済を冷まします。この場合の経済の加熱気味とは、失業率<自然失業率の状態で、インフレリスクがある状態のことです。
・反対に経済が冷え込んでしまえば(失業率が高過ぎぎれば)、政策金利を引き下げることで、借金をしやすい環境にして、経済を温めています。この場合の経済の冷え込みとは、失業率>自然失業率の状態のことになります。
・長期国債の金利が低い環境では、理論株価が上昇するため、株式が有望な投資先となる。
・長期国債の金利は、FRBなど中央銀行による政策金利に大きく影響を受ける。
・FRBは失業率とインフレ率を指標に、政策金利を調整している。

現在の金融緩和について

新型コロナウイルスの感染拡大により、実体経済は大きくダメージを受けました。

株式市場も大暴落したことは記憶に新しいです。

このピンチを救うべく、FRBは空前の金融緩和を実行しました。政策金利は低水準です。

ヘルシー
政策金利の低下は株価上昇の要因でした!
このまま政策金利は低水準のままなのでしょうか?
もしこのまま政策金利が低い状況が続くのであれば、株式にプラスの環境が維持されることになります。
アドホック
これについては政策金利を低水準のまま据え置くことをFRBが公表しています!
ヘルシー
なるほど!株式投資家にはいい知らせですね!
でもその先のインフレについて、どう考えているのでしょうか?

労働市場の状態が委員会による雇用最大化の判断と整合的な水準に到達し、インフレ率が2%へ上昇し、暫くの間2%を緩やかに上回る軌道に乗るまで、現行の政策金利誘導目標レンジを維持することが適切になると予想している

引用:MUFG Focus USA Weekly

インフレ率のターゲットは2%とされているので、従来であればその水準近くまで上昇した段階で、政策金利の引き上げが実行されます。
ヘルシー
金利が下がったら株価が低下してしまいます…
ただ今回は上記声明の通り、インフレ率が2%を上回ることを暫くの間は容認するというのです。
つまり政策金利の引き上げのタイミングは、まだまだ先ということになります。
アドホック
株式投資に有利な環境はまだまだ続くということです!
・長期国債の金利が低い環境では、理論株価が上昇するため、株式が有望な投資先となる。
・長期国債の金利は、FRBなど中央銀行による政策金利に大きく影響を受ける。
・FRBは失業率とインフレ率を指標に、政策金利を調整している。
・現在は金融緩和の真っ只中であり、株式には有利な環境、さらにこの追い風はまだ止む気配はない。
ヘルシー
株式投資を始めたくなりました!

まとめ

 

アドホック
お疲れ様でした!
ヘルシー
経済は回復していなのに株価が上昇していた要因は、大規模な金融緩和と聞いていましたが、ちゃんと理解できました!
最後に米国長期国債の金利とは、一般に「米国債権10年利回り」になります。
投資家の方が債権の利回りを気にするのは、株式に有利な環境が続いているのかの指標になるからです。
アドホック
その債権利回りには失業率とインフレ率が関係していることも勉強しました。
ヘルシー
FRBのDual mandateですね!
 では失業率はどのような指標で確認できるのでしょうか?それが「雇用統計」になります。
またインフレの指標には「消費者物価指数」というものがあります。
ヘルシー
投資家さんが「雇用統計」や「消費者物価指数」に注目するのは、株式投資の環境を決定する長期国債金利への影響が大きいからだったのですね!
株式投資は未来の情報を価格に折り込みます。
例えば雇用統計が改善(失業率が低下)し、消費者物価指数が上昇(インフレ傾向)すれば、株価は下落する方向に動くと予想されます。
ヘルシー
反対に失業率が高いと、金融緩和の継続や追加の金融緩和が期待され、株価が上がることもあるますよね。失業者が増えて経済は大変な状況なのに、株価だけ好調な理由をようやく理解することができました。
・長期国債の金利が低い環境では、理論株価が上昇するため、株式が有望な投資先となる。
・長期国債の金利は、FRBなど中央銀行による政策金利に大きく影響を受ける。
・FRBは失業率とインフレ率を指標に、政策金利を調整している。
・現在は金融緩和の真っ只中であり、株式には有利な環境、さらにこの追い風はまだ止む気配はない。
・米国債権10年利回り、雇用統計、消費者物価指数の動向を注視する。
アドホック
最後までお読みいただきありがとうございました!
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